羽アリを見つけたら、シロアリ被害から家を守る1分チェック

家の中、または建物のすぐ外で羽アリを1匹だけでも見かけたら要注意です。
家のどこかでシロアリによる被害が進んでいる可能性があります。
羽アリを見つけたら、まずは本記事で紹介する項目をチェックしてみてください。

1分でできるシロアリ被害チェック

  近所の家がシロアリ駆除業者を呼んでいた

シロアリの侵入経路は2パターンです。飛んでくる場合と、地下からトンネルを掘って侵入してくる場合です。
近所の人がシロアリ駆除業者を呼んでいたということは、そこから逃げ出したシロアリがあなたの家に飛んできたり、もっと以前からトンネルを掘ってあなたの家まで到達しているおそれがあります。
いずれにしろ、近所にシロアリ駆除業者を呼ぶ家があったら、自分の家のシロアリ被害も疑ってください。
なお、ここでいう近所とは隣家だけを指すものではありません。自宅から半径100mくらいまでは近所だと思っておきましょう。だいたい日本の標準的な一軒家でいうと東西南北それぞれ10軒先までを近所と考えます。


  今、4月中旬~5月の風のない午前中だ

日本のシロアリ被害は、99%は「イエシロアリ」と「ヤマトシロアリ」が原因です。 この2種類のシロアリの羽アリの発生時期と、日本で多く見られるアリの羽アリが発生する時期を照らしあわせてみましょう。

<シロアリ>
・ヤマトシロアリの羽アリ…4~5月中旬、特にGW前後の日中
・イエシロアリの羽アリ…6~7月の夕方から夜
<普通のアリ>
・クロヤマアリの羽アリ……5~7月
・クロオオアリの羽アリ…6~8月
・オオハリアリの羽アリ…6~10月
・トビイロケアリの羽アリ…7~9月
・ヒメアリの羽アリ…8~10月
このように、ゴールデンウィーク前後に現れる羽アリはまだ種類も少なくヤマトシロアリかクロヤマアリです。 ヤマトシロアリの生息地域は、日本全土に広がっていますが、特に東京以西の都市部に多くみられますので、その地域でGW前後に羽アリを見つけたら、まずヤマトシロアリの可能性を疑いましょう。


  今、6月~7月の夕方から夜くらいだ

前述のように、イエシロアリの羽アリが発生するのは6月~7月の夕方以降です。 この時期にはクロヤマアリ、クロオオアリ、オオハリアリ、トビイロケアリなど多くの普通のアリの羽アリも発生しますが、以下地図にあるイエシロアリの生息地域であったら、まずイエシロアリの可能性を疑うべきでしょう。

イエシロアリは暖かい地方を好み、神奈川県以西の太平洋沿岸、瀬戸内海沿岸、山口県の沿岸全て、九州の中央部を除く全地域、沖縄諸島や伊豆諸島、小笠原諸島に多く生息します。 沿岸と言っても内陸20km程度であれば入り込みます。横浜・大阪・福岡など人口密集地での被害も多いので要注意です。


  発生場所はコンクリートや柱の隙間、タイルの割れ目だ

羽アリの発生場所が上記の場所であれば、シロアリが発生している可能性があります。 他のアリも同じようなところにいる可能性はあるのですが、まずはシロアリであることを疑ってください。 結果的にシロアリでなければそれに越したことはありません。最悪の事態を防ぐために、最悪の事態を想定しておきましょう。


  羽アリの体の色が白くない

シロアリの体色は白いものが多いのですが、羽アリになると体色が黒く変化し、他のアリと似た色になります。 羽アリの体色が白くないから安心というわけにはいきません。


  1匹どころか何十匹も飛び回っている

シロアリの羽アリは30分程度の短い時間で数十匹以上、多いときには100匹以上飛び回ります。 シロアリ以外のアリも同じような数で飛び回ることがありますが、規模の大きな羽アリの大量発生を見たら、ひとまずシロアリを疑ってください。


  この画像と同じやつだ

もし羽アリを1匹でも捕まえているのであれば、この画像と比べて下さい


左がシロアリの羽アリ、右がクロアリの羽アリです。実はシロアリはゴキブリにより近い種なので、よく見るとクロアリの体形とは全然違います。
シロアリの羽アリは以下の特徴があります。
・胴体にくびれがない
・羽が体長よりも長い
・羽が4枚全て同じ大きさ
・触覚が数珠のように連なっている(クロアリの触覚は「く」の字型)


  羽アリの姿はなく、半透明の羽だけが落ちている

シロアリ以外の羽アリは空中で交尾すると、オスは羽をつけたまま死んでしまいます。メスは地面に降り立った後、自分で羽を落として女王アリになります。 一方シロアリの羽アリは、空中でカップルになり地面に降りて交尾します。このときにオスメスともに羽を落とすので、複数枚の羽を見つけたときはシロアリがいる可能性が高いと言えます。


  羽とオガクズが落ちている

ヤマトシロアリとイエシロアリ以外に、カンザイシロアリという種のシロアリがいます。 このシロアリは羽を落とした後、周囲の木材に営巣します。 カンザイシロアリの巣穴の周辺には、オガクズのようなものが落ちていることがあります。 これはカンザイシロアリのフンです(本当にオガクズのこともあります)。 羽とオガクズのようなものがセットになって落ちている場合は、カンザイシロアリの存在を疑ってください。


  過去5年間、シロアリ対策工事をしていない

シロアリ対策の工事を全くしていない場合や、過去にシロアリ工事をしていても、5年程度経過すれば効果がなくなってしまうのが普通です。 その状態で羽アリが発生すると、家の外での発生だったとしても、無防備な状態の家に侵入してくるおそれがあります。 あるいは、既に家の中にシロアリが侵入しており、羽アリが外に出てきたとも考えられます。 どちらにしてもシロアリ被害を受ける、または受けている可能性があるのです。


チェックがつかなかった場合
「安心しても大丈夫でしょう」

1つもチェックがつかなかった場合、見つけた羽アリはシロアリでなく、クロアリの羽アリだった可能性があります。
羽アリを見つけた場所が家の外ならば、まだシロアリが家の中には侵入していない可能性が比較的高いです。ひとまず安心しても大丈夫でしょう。

チェックが1つ以上の場合
「駆除業者による点検をすすめます」

10個のチェック項目のうち1つ以上チェックがあるのであれば、見つけた羽アリはシロアリである可能性があります。
注意深く家の内外を観察してください。シロアリの痕跡が見つかるかもしれません。
この段階でシロアリ駆除業者に無料床下点検を依頼するのもおすすめです。


シロアリ業者ランキング
シロアリ業者ランキング

また、今まだ羽アリが飛び回っているのであれば、スプレー式殺虫剤を使わずに、掃除機で吸い取ってしまいましょう。

チェックが3つ以上の場合
「今すぐ、駆除業者に点検を依頼」

10個のうち3つ以上当てはまるものがあれば、見つけた羽アリはシロアリであり、既に建物がシロアリの被害に遭っている可能性が高いです。
早くシロアリ駆除業者に無料床下点検などをしてもらいましょう。シロアリが見つかった場合は即対策をしてください。


シロアリ業者ランキング
シロアリ駆除業者の徹底比較

シロアリが見つからなかった場合、それはそれで安心できます。
ただし、点検したときにシロアリが見つからなくても、点検した後にシロアリが巣を作る可能性があります。
シロアリの被害を予防するために薬剤を設置するなどの工事を行ってもらうと安心です。

まだ大量の羽アリが群飛しているなら、殺虫スプレーでなくて掃除機で吸い込んだほうが被害の拡散を最小限にすることができます。

「この画像と同じやつだ」にチェック付
「至急!駆除業者に点検を依頼」

羽アリを見つけたら、シロア・・の画像

この項目にチェックが付いた場合は、見かけた羽アリは完全にシロアリです。特に家のなかで見つけた場合は、至急シロアリ駆除会社を呼んでください。庭などで見かけた場合は、まだ母屋には侵入していないかもしれませんが、プロの業者の点検を受けておくべきです。


シロアリ業者ランキング
シロアリ業者ランキング一覧

 


羽アリが出たときやってはいけない事

ここからは羽アリを駆除するときの注意点をご紹介します。

羽アリが出た場合、数匹程度なら新聞などで叩いて駆除できます。

しかし羽アリが大量発生している場合、うっかり市販のスプレー式殺虫剤などを使ってしまいがちですが殺虫剤を使うと、苦しんだ羽アリが別の場所に逃げ込もうと隙間に入ってしまうか、木材をかじって逃げ場を作ろうとします。

この結果、隙間にシロアリが定着する可能性があります。却って被害が広がるおそれがあるのです。
羽アリが大量に発生したときは殺虫剤を使ってはいけません。


羽アリが出たときの応急処置

最も良いのは掃除機で羽アリを吸い込むことです。
隙間に逃げ込もうとするシロアリを逃さずキャッチして駆除することができます。

シロアリは基本的にとても弱い生き物なので、掃除機の中で生き続けるようなことはありません。また羽アリの死骸に手を触れずに済むので衛生的でもあります。

もし掃除機を使えない場合は、粘着クリーナーを使うという手もあります。粘着テープを転がしてカーペット等を掃除する、コロコロなどと呼ばれる道具です。
羽アリを粘着テーブで捕まえてしまえば、そのまま駆除できます。

また、網戸を閉めたりガムテープで侵入経路を塞いだりして、新しく室内に入ってくる羽アリの数を減らしましょう。
夜の羽アリは光に集まってくるので、照明を消すのも効果的です。屋外に明かりがあればそちらの方に向かっていきます。


チェックが1つでもついた人が、よく見るページ

シロアリ駆除業者の徹底比較ランキング トップへ ↑